銀行で投資信託を買うと損をする!?

マネースクールUNOの岡です。

投資信託協会が9月11日に発表した投資信託概況によると、2014年8月末の投資信託の資産
残高は、前月比8542億円増の85兆9080億円で、前月の7月末に記録した資産残高の最高額
を更新しました。

アベノミクスやNISAの影響もあり、投資信託を購入する方が増えているようです。 その一
方で、とても気になる調査結果があります。

それは、金融庁が2014年7月4日に発表した、金融庁モニタリングレポート。

これは、金融庁が管轄している金融機関を1年間にわたり検査した成果をまとめ、公表した
ものになります。この中には、銀行における投資信託の販売実績、そして、販売姿勢が見え
隠れしています。

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金融庁:金融モニタリングレポート
http://www.fsa.go.jp/news/26/20140704-5.html 

以下、レポート内容の抜粋です。

1)投資信託残高の伸び悩み 現在、銀行等を窓口として販売されている投資信託は、残高
基準で全体の4割強の26.9兆円(2013年度末、投資信託協会調べ)に達し、銀行等は、
個人における投資信託を活用した資産形成に大きな役割を担っている。銀行等の投信販売
の推移について、銀行等では、預金残高が2009年度末の589兆円から2013年度末の649
兆円へと大きく伸ばしてきた一方、投信残高は2009年度末の23兆円から伸び悩み、2013
年度末の22兆円まで、ほぼ同水準で推移している。

2)投資信託の平均保有年数の短期化 銀行等における投信残高の伸び悩みがみられる反面、
毎年度の投信販売額および収益は右肩上がりで伸びてきている。 2009年度末に約6兆円
弱だった投信販売額は、2013年度末には約10兆円にまで伸びている。

この2つの事実から推測されることとして、金融庁は「顧客による投資信託の保有期間が
短期化し、乗換え売買が行われている」と、レポートの中で論じています。

ちなみに、金融庁によれば、証券会社を含む登録金融機関全体の投資信託の平均保有期間
は、ここ数年、2.8年(2009年度末)、2.9年(2010年度末)、2.4年(2011年度末)、
2.2年(2012年度末)、2.0年(2013年度末)と、おおむね短期化の傾向。

一方、米国、英国における投資信託の平均保有期間は、2013年で「4.1年」となっていま
す。 さらに、レポートでは、「特定の種類の資産に限定した投資信託、毎月分配型商品に
偏った販売」が行われている点も指摘しています。

銀行等で取扱いのある投資信託の売れ筋推移順位

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(2014年7月4日)より抜粋

この表を見る限り、銀行は「銀行が売りたい商品、かつ顧客が飛びつきそうな商品」の販売
に特化してるように感じます。なぜ私たちは投資信託を買うのか? それはお金を増やすため
です。 毎月分配型であっても、または乗換売買が頻繁行われても、利益が出るのであれば
いいでしょう。 ただし、レポートの中にはこんなシミレーションも記載されています。
シミレーションの前提条件はこうです。  

・2003年3月末から10年間、投資信託で資産を運用する
・2年ごとに投資信託を乗り換える(乗換え回数は4回)
・乗換え時には、その時々に最も人気のあった投資信託に乗り換える

このシミレーションの結果、2003年からの10年間で投資した資産は3%減少(分配金受取
のケース)、年平均リターンで示すとマイナス0.3%となりました。

つまり、「銀行の言う通りに投資信託で運用すると、損をした」ということ。 この事実を、
国の機関である金融庁が、公的なレポートで公表しているのです。

ちなみに、金融庁レポートでは、売れ筋投資信託の試算結果とは別に、試算と同じ期間に
米国・英国それぞれの国内・国外、株式・債券で分散投資を行うバランス型投資信託を購入
し乗換え売買せずに10年間保有し続けた場合の収益試算も行っています。

それによると、米国・英国のファンドの年平均リターンは、米国Aファンドで12.7%、
米国Bファンドで16.1%、英国Cファンドで13.2%、英国Dファンドで13.6%と、先ほど
のモデルケースのマイナス0.3%に比べて高い結果が得られることを示しています。

投資信託を買うことが悪いことでも、損をすることでもありません。 我々も、資産運用の
手段として、投資信託を提案します。 要は、買い方であり、運用のやり方なのです。

ただし、残念ながら今の日本の金融機関は、「売り手の論理」のみが優先され、正しい運用
が実践されていません。 また、正しい運用方法を教えようとしていないようにも感じられ
ます。

「商品を選び買うことが資産運用ではない、買ってからどうするかが資産運用である」
マネースクールUNOを通じて資産運用に取り組むクライアントには、こう伝えています。

正しい方法を伝え、学ぶ場所を提供することが私たちの使命。 そして、それを継続すること
で、きっと既存の金融機関の姿勢も変わってくるはず。

そう、私は信じたいです。

皆さんはこのレポート見て、どう思いましたか?

(岡 知宏)

“銀行で投資信託を買うと損をする!?” への2件のフィードバック

  1. 今拝見しまして、「金融機関の投信は損してます」という内容が国の機関から出ているゾッとしました。
    「銀行は顧客の為を思って勧める」のではないんですね・・

  2. 今年の1月まで某信託銀行で営業をしていました。
    投信の回転売買は当たり前、某投資運用会社のレポートも銀行寄り
    次々に新しい投信を取扱い、そのたびに回転売買
    保険も変額、定額を投信に乗り換え
    退職金を預けたラップ口座も数か月で投信に乗り換え
    金融庁のコンプラ改定で支店長面談などにより、高齢者の投信購入もOK
    ヒアリングシートは銀行を守る為のもの
    業務日誌は本当の購入経緯は書けず
    その日誌を上司がチェックし、銀行に都合が悪いことは書き直し
    上司はその業務に追われ、本来の業務ができず。
    家族のいない90代の方に投信⇒ラップ口座⇒投信を3か月ごとくらいに売買
    内容はひどいです
    会社は利益を追求するところ、そのことは大事ですが
    あまりにも酷い利益の追求です
    証券会社にもおりましたが、銀行という看板にあぐらをかいて
    中身は証券会社よりひどいのでは?と
    羊の顔をしたオオカミです
    心配なのは、若い社員、そんなことが当たり前となっては本来の運用とは?
    など考えないのではないだろうか
    私はお客様を守るためFPで独立しました。
    早くお客さまに気づいてほしいです。

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