イクジイが日本を救う!

マネースクールUNOの岡です。

みなさんは、「イクジイ」という言葉をご存知ですか?

「イクジイ」とは、子育てならぬ孫育てに積極的にかかわる高齢者世代の男性のことを言います。
2010年頃に「育児する素敵な男性」の呼び名として登場した「イクメン」から派生した言葉で、
2012年ユーキャン新語・流行語大賞候補50語にノミネートされました。
(正直、そこまで「ブレイク」した言葉とはいえませんが・・)
この「イクジイ」が、今後の日本経済再生のキーマンになってくるかも知れないのです。
          

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まずは「お金」の面。
2013年4月から始まった各信託銀行が取り扱う「教育資金贈与信託」が予想以上にヒット、
2014年7月末時点で口座数が全国で8万件、金額も5400億円を超えているようです。

教育資金贈与信託とは、祖父母が孫やひ孫に将来の教育資金をまとめて渡す際、孫1人あたり
1500万円まで贈与税が非課税になる制度。
この制度が始まった要因の一つに、日本の個人金融資産1600兆円の6割を60代以上の人が
保有するという状況があります。

シニア世代に資産が蓄積されている一方で、伸び悩んでいるのが現役世代の収入。
税金や社会保険料の負担が重くなる中、苦労して子供の教育費を貯めている家庭が多いはず。
贈与を受けて親の教育費負担が減れば、教育用にプールされていた資金が他の消費に回り、
景気回復に一役買ってくれるというわけです。

この教育資金贈与信託に加え、政府は2016年から「子供版NISA」の導入を検討しています。
今後も、よりいっそう孫相手に財布のヒモがさらに緩むおじいちゃんやおばあちゃんが増える
かもしれませんね。

次に物理的な面。
安倍内閣は経済再生に向け、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「成長戦略」の「3本の矢」
を展開しています。
その中の「成長戦略」の一環に掲げるスローガンの一つが「女性が輝く日本へ」。
女性が輝く日本をつくるために「待機児童の解消」「職場復帰・再就職の支援」といった政策を
掲げていますが、課題が多い政策でもあります。

実際、日本では働く女性の約6割が、第一子の出産を機に離職、この数字は20年間変わって
いないそうです。
私も日々個別相談で多くの子育て世代の方に接しますが、出産を機に仕事をいったん辞める人
が非常に多いように感じます。
男女雇用機会均等とはいうものの、「キャリアか結婚か」「子育てと仕事をどう両立させるのか」
など厳しい選択を「女性だけ」が迫られた結果、女性が仕事を辞めざるを得ない背景があります。

そんな社会的背景の中で期待されるのが、「イクジイ」なのです。

自分が子育てを妻任せにしてきたことを反省し、退職後の生きがいを孫育てに見いだすおじい
ちゃんが増えれば、女性が仕事を継続できるし、待機児童の問題も一気に解決するかもしれ
ません。
事実、内閣府が2013年に20歳以上の約1600人に調査したところ、79%が「親の育児や家事
の手助けを望む」と回答、理想の住み方は「親との近居」が31%、「親と同居」が20%で、合わせ
ると半数以上が親の助けを求めているようです。
子育て世代は、「イクジイ」そして「イクバア」の登場を待っているのです!

少子高齢化よって、日本の労働力は年々低下しています。
その現状を女性の労働力で補い、経済成長に繋げる、つまり「女性が高い能力を発揮することが
出来れば、日本は再び成長軌道を描く」というのが政府の描くシナリオです。
実際に、日本の女性労働率が男性並みに上昇すれば、GDP(国内総生産)が大幅に上昇と
言われています。

「女性の活躍」と「次世代の育成」は経済成長に不可欠なものですが、簡単に解決できる問題
でもありません。

「イクジイ」「イクバア」の存在が、こうした問題の解決策のひとつになるかもしれません。

                                                 (岡 知宏)

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