覚えてますか?「ふるさと創生1億円」

マネースクールUNOの岡です。

「政治と金」の問題で空転している日本の国会ですが、早急に取り組まなければならない
安倍政権の重要政策の一つに「地方創生」があります。
「東京一極集中を是正し、アベノミクスの効果を全国津々浦々に」と安倍首相は繰り返し
発言しています。 大阪に住む私も東京に出張で出かければ、「東京はやはり都会だな」と
感じます。  

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今年5月、増田寛也元総務相を座長とする日本創成会議がまとめた報告書の中で、
「2040(平成52)年に若年女性の流出により全国の896市区町村が『消滅』の危機に直面
する」とのレポートを発表し、話題となりました。

「国立社会保障・人口問題研究所が昨年3月にまとめた将来推計人口のデータを基に、最近
の都市間の人口移動の状況を加味して2040年の20?30代の女性の数を試算。その結果、
2010年と比較して若年女性が半分以下に減る自治体『消滅可能性都市』は全国の49.8%に
当たる896市区町村に上った」というのがレポートの内容。

要するに、東京などの都市部に人口が集中し、地方から人がいなくなる、そして約900の市
区町村が実質的に消滅するということです。こういった「消滅都市」は大都市部にも分布し
ていて、大阪市の西成区(減少率55.3%)や大正区(同54.3%)、東京都豊島区(同
50.8%)など、都市部にも格差が生まれると予想しています。

このような一極集中に是正を求める声は今に始まったことではありません。 地域経済の
活性化を目指すために過去行われた取り組みの一つに、「ふるさと創生事業」あります。

ふるさと創生事業とは、1988年から1989年にかけて、各市区町村に対し地域振興に使
える資金1億円を交付した、竹下内閣時代の政策です。

1億円を受け取った各自治体は、地域の活性化などを目的に観光整備などへ積極的に投資
し、経済の活性化を促進したのですが、今振り返ると、「なんでこんなことに1億円も
使ったの?」と首をかしげる事業もありました。

例えば・・・
青森県おいらせ町自由の女神像の建設
緯度がニューヨークと一緒という理由で製作したとのこと。

秋田県美郷町 村営キャバレー
会費が高かったため赤字がかさみ、結局は閉鎖。

山梨県丹波山村 日本一長いすべり台の建設
観光客を呼び込むための目玉施設のはずでしたが、完成から3日後に静岡県の日本平動物
園に日本一のスライダーが完成、わずか3日天下でした。

兵庫県津名町 1億円の金塊
これは有名な話なのでご存知の方も多いかも。 1億円を担保にし、62.696キロの金塊を
レンタルし、観光の目玉にしました。日韓ワールドカップが行われた際は、ベッカム選手
も訪れたそうです。 レンタルだったため2010年に返還されたそうですが、もしレンタル
でなく買い取っていれば、2億円で売却 できていたようです。

時はバブル経済の真っ只中。 各自治体も「使ったもん勝ち」的な発想で、私たちの税金を
使っていたのかもしれませんが、使われた税金は我々国民のお金です。

安倍政権が進める地方創生は、単なるお金のバラマキにならないようにしてもらいたいと
切に願います。

そう言えば… この創生事業で、中にはこんな「使い方」をした自治体もありました。

群馬県榛東村 そのまま1億円を貯金!

何かに使ってしまう自治体が多かった中、群馬県北群馬郡榛東村は1億円を丸々貯金。
15年間で、なんと約6,000万円の利子が付いたそうです。

だからと言って「結局預貯金が一番!」とは絶対思わないでくださいよ!

1990年当時の郵貯の金利は約8%、1億円預ければ1年間で800万もらえる時代。 今の
金利(0.02%)なら、1億円は預けても1年間でもらえる利息はわずか2万円、15年預け
ても約30万円しかもらえません。

「今の時代、預貯金ではお金が増えない!」 改めて、考えさせられますね。

                                              (岡 知宏)

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