春は“挑戦”の季節?ホンダF-1再チャレンジに思う?

マネースクールUNOの倉田です。

春は古い物を捨て、新たなスタートや挑戦を始める季節です。

スポーツの世界も新たなシーズンがスタートします。
モータースポーツの最高峰と言われる「フォーミュラ1世界選手権(通称:F-1)」 今週
末(3/15)のオーストラリアGPを皮切りに2015年シーズンがスタートします。

世界20ヶ国を転戦、10チーム20人のドライバーが年間チャンピオンを争います。
世界中でテレビ放映等の年間視聴者数はシリーズ全20戦で延べ5億人以上! 1戦あたり
平均2500万人以上が観戦している計算です。 参戦するチームやメーカーにとっては地球規模で企業イメージ向上&技術力PRが出来る格好の舞台です。

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今年からF-1に本田技研工業(ホンダ)が4回目のチャレンジをします。
再チャレンジを決めた理由の1つは、昨年のシーズンから施行された新しい車両技術規定(レギュレーション)。 最大の変更点は1.6リッターV6ターボエンジン+モーターと
「動力エネルギー回生」と「熱エネルギー回生」の2つの発電システムを一体化させた
極めて複雑な『パワーユニット』。

使える燃料も3分の2(1レース100kg)に減らされます。 昔はエンジンが壊れた時は何回でも好きなだけ交換可能でしたが、今や1年間で使えるのは4基までに制限されます。
CO2削減や資源の有効利用など、人類に求められている環境負荷軽減という時代の
流れは、究極の性能を求めるF-1の世界でも例外ではありません。

極端にイメージするなら、F-1がエコで丈夫な「ハイブリッド車」を目指す訳です!
ただしモータースポーツは最終的に「速さ」で勝負するスポーツです。 「燃費が良く・丈夫だけど遅い」では話になりません。

勝利を手にする為には、ライバルより出来るだけ軽く・コンパクトで燃費が良くなおかつ強力なパワーが必要です。 そのためパワーユニットを供給する自動車メーカーには、非常に高い技術と開発力が求められます。

しかし、現在のF-1マシン開発には「テスト制限」と言う大きな足かせがあります。 昔は無制限だったサーキットでの走行テストが、現在は全チーム合同開催でたったの12日間と決められています。

これは自由にテストを認める事で、一部の金持ちチームが有利にならない様な工夫。 一説にはF-1のトップチームの年間総予算は500億円以上とも言われ、その高騰する参戦費用を抑えるのが目的です。

テスト規制がある為に、規則が大きく変わる年はチームとメーカーの戦略と対応力の差が出ます。 実際に新規定初年度の2014年から参戦した3メーカー(メルセデス、ルノー、フェラーリ)は、戦略と対応力の違いが結果にハッキリと出てしまいました。

4年連続年間チャンピオンを獲得していた前年王者のルノー、F-1最多参戦&最多勝利数を誇るフェラーリは新ユニット開発が上手くいかずテスト段階でトラブルが続出、年間通してパワー不足を克服できませんでした。

一方、メルセデスは2013年の選手権を早めに見切りを付け、なるべく多くの予算と技術者そして開発の為の時間を翌年のパワーユニットに注ぐ戦略を決断。 開幕前のテストから好調のメルセデスは終始ルノーとフェラーリをパワーと信頼性で圧倒。 シーズン中の大規模開発は規則で禁止されるため、3メーカーは知恵と工夫で少しずつ性能を上げる努力を重ね、最終的にパワーユニットの燃費は30%以上向上し、耐久性は前年の2倍に到達しました。

さらにシーズン終盤にはサーキットによっては前年と同程度のラップタイムまでスピードを向上させたメルセデスが2014年シーズンを完全制覇。 まさに「エコで丈夫、だけど速い!」を実現しました。

世界の大手自動車メーカーも開発に手こずった新型パワーユニットを搭載する「ハイブリッド」なF-1。 ハイブリッド車を得意とする日本の自動車メーカーが黙って見過ごす訳には行きません。

ホンダとしては、単なる企業イメージ向上や人材育成・技術の蓄積と言う意味合い以上に、何か『熱く燃えるもの!』を見出し再挑戦を決断したように思います。

ところが、開幕前のホンダの事前テスト結果はトラブル続出で散々な状態。 他メーカーのコピーをせず独自方式のパワーユニット開発に取組んだ結果の信頼性不足、すぐに上位争いに絡むのは無理でしょう。

しかし、先日今年の新車「マクラーレン・ホンダMP4-30」の展示車両を見る機会がありました。 マシンのサイドから後方に掛け絞り込まれた細身のデザインからホンダ開発陣が小型・軽量を狙って「攻めた」パワーユニット設計をしている事が伺えました。

思い起こせばホンダF-1は「無謀」とも思える挑戦の歴史です。 創業者である本田宗一郎が初めてF-1に参戦したのは50年前。 当時のホンダはやっと自動車生産をスタートさせ、日本で9番目の自動車メーカーになったばかり。 そんな弱小自動車メーカーのF-1参戦は、まるで小学生がいきなりメジャーリーグにチャレンジするような、無謀な挑戦と世界中は思ったことでしょう。

本田宗一郎は「最も困難と思われる事から挑戦する!」という哲学を社内外に示し、その後ホンダは急速に技術と名声を築き、ついに第2期挑戦で6年連続でF-1年間チャンピオンを獲得し“世界のHONDA”になったのです。

創業当時から自らチャレンジをし可能性を拡げる事がホンダのカルチャーだった訳です。 第4期の攻めのチャレンジが見事結果に結び付き、「最強」の名を欲しいままにした第2期の栄光を取り戻す事を、ファンの1人として信じています!

世界そして日本を取り巻く経済環境もどんどん変化をしています。 誰もが一生懸命働き、ちゃんと預貯金をしていれば日本人誰もが一定の幸せや安定した生活が普通に得られた時代はすでに過ぎ去りました。

「低金利」と呼ばれる普通に貯蓄していてはまったくお金を殖やせない時代になってから早くも20年以上経っています。 「失われた20年」と揶揄されるこの社会環境は自分の力だけで変えるのは非常に難しいことです。 生きにくい時代だからといって私達は自分のやりたい事、例えば結婚・子供・家・趣味やライフワークなど全て諦める事が出来るでしょうか? そんな諦め続ける人生はまっぴら御免です!

本田宗一郎は言いました「挑戦した後の失敗を恐れるより、何もしない事を恐れろ!」

この20年間多くの日本人は、ことお金については失敗を恐れ、何もしてきませんでした。
この状態を再び繰返してしまえば、多くの人が人生を諦めてしまったのと同じ結果に
陥ってしまいます。

春はスタートの季節です。 あなたも「何もしない自分」から卒業し、新たなチャレンジをしてみませんか?
(倉田壮一)

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