本当の意味で「100年安心」な年金って何だろう?

マネースクールUNOの岡です。

2015年4月、16年ぶりに公的年金の支給額が引き上げられます。 2014年度に比べ0.9%上昇、厚生年金を受け取る夫婦二人のモデル世帯では、受給額は22万1507円となり、2441円増える計算です。
ところが、「増えてよかった!」と、単純には喜べません。 実質的には、年金は「減った!」と考えなければならないのです。

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なぜ、もらえる年金が実質的に減るのか?

昨年1年間、消費税がアップしたこともあり、物価は2.7%上昇しました。 つまり、昨年1万円で買えていたものが、今年は1万270円出さないと買えないということです。
ところが、年金としてもらえる額が0.9%しか上がらないということは、1万円に対して90円しか増えていないということ。 1万90円では1万270円のモノを買うことが出来ない、つまり実質的に貰える年金は「減った」と考えなければならないのです。 年金は原則、物価や賃金が上がれば増え、下がれば減る仕組みです。

ではなぜ物価の上昇に比べ年金の上昇率が圧縮されているのか?

これにはおおむね2つの理由があります。
1つは「特例水準の解消」 現在の年金は、過去に物価が下がったときに行われるべき減額が不十分で、本来の水準よりも高い年金(特例水準)が支給されています。 今回は、その是正で0.5%が引き下げられるため、デフレだった過去約15年にわたって本来よりも高い水準だった状態が解消されるためです。

もう1つは「マクロ経済スライド」の実施、少子化と長寿化に伴う水準抑制になります。
マクロ経済スライドとは、そのときの社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みです。

保険料を納める現役世代の減少と、年金を受け取る高齢者の平均余命の伸びを年金額に反映する仕組みで、2004年の年金改正で導入されました。 現役世代の「仕送り」負担を軽くし、次世代に年金制度を引き継ぐ「切り札」とされましたが、デフレが長く続き、物価や賃金が下がったときは実施しないルールがあるため、今までは実施されませんでしたが、昨年の物価の上昇を受け、2015年度に初めて実施され、0.9%が引き下げられます。 (0.6%が少子化要因、0.3%が長寿化要因です)

厚生労働省:マクロ経済スライドってなに? http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/finance/popup1.html

年金額は物価上昇率と賃金上昇率を比べ、低い方を適用します。 物価上昇率が総合指数ベースで2.7%、賃金上昇率は2.3%となったので、2015年度の年金額は賃金上昇分が上乗せされ、本来2.3%増となるはずでした。

ところが、「特例水準解消」の0.5%、「物価スライド」の0.9%がそれぞれ引き下げられるため、この2つのマイナスを差し引いた0.9%の上昇に抑えられたというわけです。
(賃金上昇分2.3%?特例水準解消0.5%?物価スライド0.9%=0.9%)

これは、国民年金や厚生年金など、すべての公的年金が対象となります。 この年金受給額の実質減少、年金を貰っている世代にとっては、ちょっと納得いかない事かもしれません。
ここ1年、スーパーなどでの食品の値上がりが目立ち、なんとなくインフレを意識するようになっていませんか? そんな中、インフレに見合う年金をもらえないのは、たまったもんじゃないですよね。

一方、これから年金を貰う現役世代にとっては、今の年金受給者の年金受取額が
「もらいすぎ」であることに納得がいかないかもしれません。 マクロ経済スライドは、物価が下落しているデフレ環境下では使わないルールがあったため、当初計画の2007年度からの発動は大幅に遅れ、実施まで8年もかかりました。
マクロスライドを予定通り2007年度から適用していれば、年金の支給額は現役世代の収入と比べ54%に抑制できる見通しでしたが、マクロスライドが実施されなかったため、62.7%と高止まりしています。 もし今のままの状態が続けば、今現在30歳の人は、年金を受け取れるようになっても、現役世代の収入の50.6%しかもらえないとの試算もあります。 20代や30代の人が「年金不安」を口にすることにも納得の数字です。

私は、マクロ経済スライドや日本の年金制度改革の是非を問いたいわけではありません。 私達が改めて考えなければならないのは、貰える公的年金の受給額は、時代とともに変化しているということです。
今現在、国民年金の受給額は満額で年間約78万円、ところが1980年の受給額は約50万円、デフレが長引いた日本においてでも、35年間で56%もアップしています。 にもかかわらず、年金不安が叫ばれる中、多くの方が「自分年金」と称して積み立てを行なっている個人年金保険や終身保険は、将来もらえる金額を加入時に固定している「定額型」のものが圧倒的に多いはずです。

一般的な定額型の「個人年金保険」とは、例えば毎月1万円の保険料を払い、30年後から毎年40万円を10年間にわたって受け取れるようなものです。 1万円×12ヶ月×30年間=360万円の保険料を払い、40万円×10年間=400万円を受け取ったとしても、インフレで受け取る時期の物価が上がってしまっていれば、お金は「増えた」のではなく「減った」と考えるべきです。

現時点で貰える金額を固定しまうことは、決して「安心」ではないですよ!

「100年安心プラン」 これは、政府が2004年にマクロ経済スライドを導入した年金制度改革の際に使った言葉です。 公的年金の改革は国が行うことかも知れませんが、個人年金の改革は自分自身で行うものです。
将来の物価上昇に備え、公的年金は株や債券といったものでの「投資運用」をしていますが、定額型の年金保険は、「投資運用」はしていません。

皆さん、本当の意味の安心を、再度考えてみませんか?

(岡 知宏)

 

黒田投手が袖にしたMLBの年金制度と私的年金について思索。

マネースクールUNOの岡です。

2月に入り、プロ野球もいよいよキャンプインとなりました。
今年のプロ野球の見どころは、なんといってもカープの黒田博樹投手でしょう。
アメリカ・メジャーリーグ球団からの年俸約20億円のオファーを断り、年俸4億円でカープに復帰する黒田投手。

「お金じゃない!」

黒田投手が見せた男気に、カープファンならずとも「カッコいい!」と思ったのではないでしょうか?

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野球に興味のない方にとってはどうでもいい話かもしれませんが、今日は「野球選手の年金」、そして「私的年金」についてお話ししたいと思います。

アメリカ・メジャーリーグの年金制度は、ざっとこんな感じです。
・メジャーの選手登録が5年以上あれば資格が得られる
・10年以上の選手登録があれば満額受け取れる
・年金支給期間は60歳から死亡するまで
・年金受取額は、175,000ドル/年(1ドル=115円であれば、約2010万円/年)

ちなみに、イチロー選手はメジャーリーグで2001年からプレーしており、満額受給となります。

では、日本のプロ野球の年金はどうか? ざっとこんな感じ「でした」。
・10年以上の選手登録があれば資格が得られる
・2軍選手でも受け取ることができる
・年金支給期間は55歳から死亡するまで
・年金受取額は約120万円(月10万円)

この日米の年金格差を見ても、「やっぱりメジャーリーグは桁が違う」と感じてしまいすね。

ところで、先ほど「でした」と書いたのは、この日本のプロ野球の年金制度、現在は廃止されています。

そもそも、プロ野球選手は「自営業者」に当たるため、公的な年金の区分では「国民年金」を受給する立場になります。
そして、ここでいう「プロ野球の年金制度」とは、国民年金・厚生年金・共済年金などの「公的年金」ではなく、国民年金基金・厚生年金基金・確定拠出年金など、国以外の企業、各種団体が独自に運営し、公的年金に上乗せする形の「私的年金」にあたります。
そして、日本のプロ野球の年金制度は私的年金のひとつである「適格退職年金」の制度に近いものでした。
ところが、平成24年3月に適格退職年金制度自体が廃止となり、それにつれて日本プロ野球の年金制度も廃止となったのです。
この適格退職年金は、一般の企業や団体も多く加入していたので、このブログを読んで頂いている方の中にも「そういえば自分の会社の年金制度が廃止・変更になった」と思い出していらっしゃる方がいるかもしれません。

では、なぜ適格退職年金が廃止されたのか?
適格退職年金は、将来の退職金の支払いに備え、一定の掛金を計画的に外部に積み立てる「事前積み立て方式」を採っていました。
そしてこの積み立ては、一定の運用収益を見込んで行います。
この運用収益は当初予定利率5.5%という数字を用いて算出され、この数字をもとに掛金や退職金額が決まっていたのですが、低金利が継続したため実際の運用益が低下してしまいました。
必要な退職年金額を充たすためには、運用収益が低下した分、保険料(掛金)を増やさなければなりません。
そして、その保険料(掛金)は、仕組み上、会社の責任と負担で増やすしかないのですが、会社としても充分な負担が出来ず、その結果、積立金不足に陥ってしまった。
ざっくりと言えば、これが適格退職年金廃止の背景です。
適格退職年金だけでなく、私的年金の一つである厚生年金基金の解散が相次いでいるのも概ね同じ理由です。

廃止にあたって、この制度に代わるものも作られましたが、プロ野球と同じように、適格退職年金を利用していた多くの企業・団体が乗り換えをせず、資金難などを理由に企業年金をやめてしまっています。

そして、それに代わる制度の一つが、加入者である従業員自身が金融商品を選んで運用する確定拠出年金制度なのです。
確定拠出年金の詳細については、以下のUNOブログをご覧ください。

確定搬出年金 401K 関係ないですか?
http://blog.msuno.jp/2013/07/401k-9da2.html

確定拠出年金 もう少し詳しく語っていいですか?
http://blog.msuno.jp/2013/08/post-8dc4.html

なぜ、多くの企業が乗換をしなかったのか?
とある企業の年金担当者によれば、「新たな制度では資金運用リスクや加入者への運用教育などの負担が大きい。特に美容院や飲食店など個人経営企業は、その負担を嫌って廃止したケースが多いのでは?」とのことです。

適格退職年金も厚生年金基金も、完全に「おまかせ」な制度、従業員が運用について学ぶ必要はありません。
ところが確定拠出年金は、運用の指図は加入者自身が行わなければならないため、正しい運用についての知識が必要になります。

お勤めの会社で確定拠出年金に加入している皆さん、正しい運用の知識はお持ちですか?せっかくのいい制度も、運用方法を間違えてしまっては意味がありませんよ。

プロ野球の世界で、年俸数億円のスター選手であれば、将来貰える年金額はそれほど大きな問題ではないでしょう。
でも、そんな選手は全体の一握り。
日本野球機構が選手に対して行ったアンケートの結果によれば、74%の選手が「将来に不安がある」と回答しています。
平均在籍年数が8.5年と言われるプロ野球選手。
ファンを魅了する素晴らしいプレーの裏には、我々が想像する以上に「年金問題」が選手の頭をもたげているのかもしれません。

(岡 知宏)

いま議論されている確定拠出年金(401k)の問題点とは

マネースクールUNOの倉田です。

消費税再増税延期と衆議院解散を決断した永田町。 同じ日に、同じ永田町である会合が
開かれていました。

それは「第12回社会保障審議会企業年金部会」 つまり国民の将来を支える社会保障とし
ての年金制度についての専門家による話し合いです。
そこで確定拠出年金(401k)の運用状況についての問題点が取り上げられています。

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このブログを読まれている方の中にも401k採用企業に勤め「そう言えばそんな制度
やってたな?」と思われている人もいると思います。 

自分が将来もらう公的な年金の運用先を自分自身で選択し、その運用結果により将来の
受取る年金額が変わる年金制度です。 1978年制定のアメリカの内国歳入法の401条k項
を起源とし制度設計され、日本では2001年に日本国民の実情に合わせアレンジし導入
されました。

現在、大企業等を中心に18000社・480万人が利用し、総資産額で7.5兆円という規模に
成長しています。 部会での配布資料等から専門家が何を問題と捉えているのか?

『制度導入し時間がたったが、利用している企業も個人も正しく使えていない!』

端的に言うとこうなります。

現在401k加入者が選択している資産割合の60%以上は「預金型」または「保険型」の
元本確保方商品を選んでいます。 この配分割合は10年間一貫して変わっていません。

「年金」とは人によっては30?40年以上先に使うお金に困らないよう今のうちに用意する
仕組です。 途中に物価上昇(インフレ)等の大きな社会変化が起こる事は十分に考えられ、
皆さんが歳を取った時には自分で想定しているよりも多くの資産を作っておく必要がある
かもしれません。

増やさなければいけない状況にあるお金にもかかわらず、預けているお金の6割以上は何年
置いてもまったく殖えない運用方法を選択している訳です。 まるで自分の手で自分自身の
未来への扉を閉ざしているかのようです。

今回の年金部会で表明された案が2つあります。

? 企業が年金運用の為に従業員に提供する商品本数が多いと混乱し、制度普及の障害に
なり兼ねないため、商品数を10本以内などの制限を設ける。

? 運用開始後の継続投資教育を“配慮義務”から“努力義務”に格上げする。

現状では、401kを始める最初の研修(導入時投資教育)は“努力義務”である為に100%実施
されていますが、研修実施後の実際に商品選択する時に十分理解できていない人は選択肢
が多く迷ってしまうと思考を停止し、とりあえず元本確保商品を選択してしまう傾向に
ある様です。

その為、現在平均18本ある選択肢を10本ぐらいに抑えれば年金運用としての正しい選択
をしてくれるのではないか、と言う意見です。

また、運用開始後のフォロー(継続投資教育)は“配慮義務”である為に5割程の企業しか
実施されておらず、これを“努力義務”に格上げし100%に近い実施状況に持って行き、
長期投資の観点から誤った選択を是正できるのではないか、と言う意見です。

私達は日々の相談依頼の中に「401kについて見て欲しい」と言う内容も多数見受けられ
ます。 私個人がここ数年受けた数多くの相談内容を分析すると改善すべきポイントは他に
在るように感じます。

相談者の多くは、100%実施されている最初の研修に参加はしたが制度の概要・手続方法
や金融機関の窓口で聞くような通り一遍等な商品説明に終始しているという印象を持って
いる様です。

「マネースクールの無料セミナーを受けるまで、何の為にこの様な事をしなければいけない
のか理解できなかった」

「会社の研修受けたが、結局私はどう考え、どう選んだら良いか分からなかった」

結果上記のような感想を持ちつつ拠出を続けているケースがほとんどです。 これは
“半数の企業で実施されている”と資料で謳われている継続投資教育にも言えます。

お金を殖やして行くために絶対必要な事、それは永年に渡る継続的なメンテナンスです。
そのメンテナンスの為の継続投資教育が“半数”と言うのも論外だとは思いますが、今まで
多くの401k加入者の相談を受けるなかで、運用実施後にフォローを受けた又は改善する
ヒントをもらう機会があったと言う話が出て来た記憶がほとんどありません。

企業側には、統計の数字上では導入研修は100%・継続研修は50%実施しているように
映っていますが、加入者に伝えるべき『本質』がほとんど伝わっていないと言うのが
実情です。 改善すべきは、選びやすくする為に選択商品を絞ることや、形だけの継続研修
の実施割合を上げる事ではない。

「なぜ今、将来へ向けて自分自身で運用をしなければいけないのか!」という、『本質』
がキチンと加入者全員に伝わる様にカリキュラムの内容を抜本的に見直す時期に来て
います。 そうした『本質』を理解した上で尚且つ「私は将来のお金は殖やさなくて良い
から元本保証を選択したい」というジャッジをする事は自己責任だと思います。

しかし、知らず・学ばず・理解せずして制度に沿って消極的選択を永年に渡り続けていく
としたら・・・ 日本人にとってこれほど不幸な事はないと思います。

厚生労働省ホームページ 第12回社会保障審議会企業年金部会 資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000065605.html

モスシ?ーハ?ーに垣間見る、これからの高齢化社会の在り方

マネースクールUNOの岡です。

おかげさまで、私達マネースクールUNOのセミナーには、連日多くの方にご参加いただい
ています。

その参加者の多くから「老後が不安」といった声をよく聞きます。 20代や30代の方から、
結婚資金や教育資金の心配ではなく、「老後にはいったいいくらお金が必要なのでしょう
か?」だといった質問をいただくこともあります。

消費税率は今後どうなるのか、国の借金が1000兆円超、少子高齢化といった不安を煽る
フレーズを聞くと、若い世代でさえ将来に不安を覚えてしまうことも不思議ではありま
せん。 今回は、老後のお金について考えてみたいと思います。

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さて、実際に老後にはどれくらいのお金が必要なのでしょうか?

生命保険文化センターの「平成25年度 生活保障に関する調査」における、18歳から69歳
までの現役・リタイア層を対象にした、夫婦2人での「老後の最低日常生活費」「ゆとりあ
る老後生活費」の金額についての質問の答えが「最低日常生活費で平均22万円、ゆとりあ
る老後生活で平均35.4万円」となっています。

夫婦2人で老後を過ごす期間を25年(60歳から85歳まで)とするならば、「ゆとりある
老後生活費35.4万円×12カ月×25年=1億620万円」
となります。
生命保険文化センター「平成25年度 生活保障に関する調査」

「1億円!」と聞けば、気が遠くなってしまいますが、(もらえる金額が少なるかもしれ
ませんが)公的年金をもらえることを考えれば、1億円までは必要ではないかもしれませ
ん。

持ち家か賃貸かの居住状況や、都会暮らしか田舎暮らしかといった住む地域によっても
当然差があるはずですから、あくまでも参考の金額と考えるべきでしょう。

ちなみに2013年「家計調査報告(家計収支編)」(総務省)によると、高齢夫婦無職
世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の1カ月の家計収支は「支出が
約24万円、月々の赤字が約5万円」
となっています。

ということは、「5万円×12か月×25年=1500万円」が、老後に必要な平均金額となる
のかもしれません。 総務省「家計調査報告書(家計収支偏)」 

私が見る限り、インターネットなどの情報サイトでは、「老後までには年金以外のお金で
2000万円?4000万円が必要」
と書かれていることが多いように感じます。

おかれている環境や生活水準によって準備すべき金額は違うかもしれませんが、仮に2000
万円を20年間で貯めようとするならば、毎月約83,000円の貯蓄が必要だし、30年で貯め
ようとするならば約55,000円の貯蓄が必要
という計算になります。

「毎月5万や8万の貯蓄なんて無理!」だとあきらめないでください。

この計算の中に「投資」というものを加えれば、20年や30年の時間をかければ誰だって
目標のお金を手にすることが出来ると、私たちUNOのスタッフは信じています。

そして、その投資の正しい方法を私達は伝えていきたいと考えています。

そして、これからの高齢化社会で最も大切なのは、「働く」ということかもしれません。
一般的に、60歳や65歳が定年退職の年齢にはなりますが、これからの時代は、望む望まな
いにかかわらず、「60代は現役世代」の世の中になっていくように感じます。

皆さんは、「モスジーバー」という言葉を聞いたことがありますか? 大手ファーストフード
店のモスバーガー五反田店では、在籍するアルバイト店員の2割、約10名が60歳以上だ
そうです。

親しみを込めて、彼らは「モスジーバー」呼ばれています。 そもそも高齢者のスタッフを
雇用したのは「人手不足から」(広報担当者)で、積極的に高齢者の働き手を求めたわけ
ではなかったらしいのですが、雇用してみると、予期せぬ嬉しい“副産物”があったとの
こと。

「高齢者の方々は無遅刻無欠勤で非常に真面目に働いてくれる。それにお客様の反応も
良かった。弊社は若い世代が中心の客層でしたが、同世代の方が働く姿に安心感がある
ためか、高齢者のお客様が増えるという相乗効果もありました」と、スタッフの評判も
上々の様子。

お客さんからも、「おじいちゃんやおばあちゃんの笑顔は、マニュアルにはない温かみが
感じられて和みます。自分の親くらいの人が明るく頑張って働いている姿を見ると、
なんだか励まされているように感じる。若い私も頑張らなきゃと思えるんです。」との
声があるようです。

日本の65歳以上の人口は、昨年9月時点で3186万人、総人口の25%を占め、今や4人に
1人が65歳以上という時代。 でも彼らは、一昔前の“年寄り”とは違います。 介護なしで
元気に生活できる「平均健康寿命」は男性70.42歳、女性73.62歳と伸びており、
「体も元気でまだまだ働きたい」という気持ちを持つ人が多く、最近は定年後の生きがい
や経済的理由から、生涯現役を希望する高齢者が増加しています。

そして、こうした高齢者の勤労意欲の受け皿となる「高齢者でも働ける場所」がこれから
増えてくるはずです。

お金でお金を増やす「金融所得」と、額に汗して働く「勤労所得」の程よいバランスが、
これからの高齢化社会には、必要不可欠だと思います。

                                 (岡 知宏)

人は何と学ぶべき事が多いのだろう

マネースクールUNOの倉田です。

先日、私の子供が1歳の誕生日を迎えました。

子供の成長を見ていて改めて実感させられたのは…

私をはじめ、皆さんが日常、普通に行っている
ご飯を食べる、友人と話をする、紙に自分の意思を書き記す、親友と旅行に行く・・・

そんな、人間が日常生活における基本的な行動は、実は非常に高度な知能と感覚と経験の
複合体なんだということ。

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1年前のある朝に3408gで生を受けた我が子。
生態を維持する為の基本的な機能(呼吸等)はキチンと備わっている事にまずは安堵した事
を覚えています。
しかし、当然のことながら、それ以外はまったく「人間」としての機能は有していません、まさに
“白紙”。

そこからこの1年間で多くの機能を獲得しました。

感情表現はただ単に、泣くだけから、笑ったり、怒ったり使分けるようになり、最近は言葉には
なっていませんが発声や歌のような物で何かを伝えようとしています。

栄養摂取は母乳を上手に吸える様になってから、哺乳瓶を駆使し牛乳を飲む様になり、
ストローでジュースを吸う事まで覚えました。
固形物の食事もドロドロの離乳食から、ほぼ米粒など内容物が確認出来るレベルの食事に
なりつつあり、生意気にも少々の好き嫌いを顔と態度で表現する様になって来ました。

移動手段もここ3ヶ月程で激変。
もっぱら他人任せ(おんぶに抱っこ)からハイハイに変化、しかも移動スピードがメチャクチャ
速い!
最近1人で短時間立てるようになり、二足歩行生物としての夜明けは近そうです。

急成長をしたこの1年間。

まさに「人間」が形成されていく過程を目の当りにして、率直に感じた事。
“人間は生まれた後に学び・獲得していった能力・機能がいかに多いのか”という事です。

知るまで・学ぶまで・体験するまではまったく知らない世界、「未知」なる物。
その存在を知り、やり方やその意味を学び、自分自身の頭と身体で実際に経験してみて
初めて、人間の能力になって行く。

この過程は赤ちゃんでも大人でも「人間」であればまったく一緒。

私達は多くの日本人にお金に関する正しい知識が不足していると考えています。
現代社会を生きる日本人は誰でもお金を使っています。
しかし、日本人の多くは正しい知識を成長過程で学ぶ機会が無く、正しい使い方・考え方が
身に付いていません。
その結果「お金の世界の常識」に照らし合わせると、間違った行動をとっている日本人が
ものすごく多く、その結果が実社会の端々に悪影響として現れて来ています。

「子供の将来の為にお金を殖やしたい!」と言いながら、お金がなかなか殖えない仕組みの
預貯金や学資保険ばかりにお金を入れてきた親世代。
その結果、奨学金を使う学生の割合は年々増加傾向をたどり、今や大学に通う学生の半数
以上が奨学金と言う名の借金を背負っています。
つまり、我が子を大学に通わせている親の半数は、子供の学費を工面できていない事に
なります。

「団塊の世代」と呼ばれる60代のサラリーマンは、退職金という名の一時金を手にします。
しかし、今の退職者は現役時代に預貯金など元本保証商品しかした事が無い人がほとんどで、
永い老後の期間を不安に思い、殖えない預貯金以外の方法で何とかしようと金融機関に
相談に行きます。

そこで勧められる金融商品は、その時点で人気になっている投資信託や、不確実な将来予想
に基づいた特定の企業の株式など、大金を手にし気が大きくなった状態で間違った買い方を
してしまった話もたくさん耳にします。

結果、「大事に殖やしていきたい虎の子のお金だから・・・」と言いながら、金融機関に紹介され
た上がるか下がるかを予想する“ギャンブル”に近い買い方で、大切な老後資金に取返しの
つかないダメージを負い、金融機関への怨み節を言う人もいます。

「老後の不安を何とかしたい」と、金融機関や保険ショップに勧められ、現時点ではまったく
不要な死亡保障付の保険商品に毎月多額の保険料をっている若い独身者も多数見受けられ
ます。

しかし、その過剰な保険料が、ただでさえ増えないお給料から毎月引かれ、生活費を圧迫し
ます。
結果、「今の生活や近い将来にやりたい事の為のお金が殖やせない」と相談に来る人。

自分自身が望んでいる未来の結果と、現在自分自身が取っている行動が不一致な例だらけ
です。
しかも正しい事を「知らない」から、何かお金でアクションしている事に満足をし、間違った方向
に進んでいる事にすら気付いてもいない。

赤ちゃんが家の中で両親に見守られながらヨチヨチ歩く。
この段階ならば、多少転んでも大事には至りません。
しかし、交通ルールも十分に理解していないヨチヨチ歩きの赤ちゃんが、大通りの信号を渡る
ことは危険極まりない事です。
自分の子供がそんなシチュエーションに置かれる事があったとしたら・・・ゾッとします!

日本人の多くの「お金」についての状況は、まさにそんな感じです。

人生で大切な事やりたい事は、人それぞれに沢山あり。
資本主義社会の中で、その全てを叶えて行く為にはお金がかかります。
生まれてすぐに、立って歩ける赤ちゃんはいません。
ただし、いつか人生の大通りを渡りたい・渡らなければいけない時は来ます。

その時までに「お金」についての正しい知識は絶対に必要です。
私達は、多くの人がその能力を付けて、自分自身が望む方向に進めるようになるための学びの
場を提供しています。
ぜひマネースクールに参加し、人生の「学ぶべき事」を身につけて頂きたいと思います。

                                                (倉田壮一)