日本は、投資の世界もガラパゴス・・・

マネースクールUNOの岡です。

技術やサービスなどが日本市場で独自の進化をとげ、世界標準からかけ離れてしまうという現象を「ガラパゴス化」と言います。 一番身近な例が、携帯電話。 日本の携帯メーカーが従来型携帯電話、通称「ガラケー」の生産を打ち切る方針を決めたニュースをご存知の方も多いと思います。 日本には、携帯電話以外にも「ガラパゴス化」している電化製品が多いそうなのです。

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例えば、「ファックス」 私も仕事でファクスを使うケースは多いのですが、日本以外の国では既にファックスは過去の電化製品となっています。 連絡ならメール、図面ならパソコンで作成してそのまま添付ファイルで送って済ませるのが通例。

事実、産業遺産の収集で知られる米国のスミソニアン博物館がファックスをコレクションの一つに加えたそうで、既に世界では「過去の電化製品」なんですね。 ところが、手書き文化が根強い日本では、手で書いた通りの文面をやりとりできるファックスの支持がいまだに根強く、ピーク時から減ったとはいえ年間3万台という高い販売台数を誇っているのが現状です。

「ファックスのほか高機能のデジタルカメラなども日本人の要求レベルの高さに合わせて機能が高まったものの、海外では過剰な機能がネックで拡販がしにくく、事業がじり貧になる懸念がある」と、ガラパゴス化は日本企業の業績や株価を左右しかねない問題なのです。

このガラパゴス化、投資の世界でも当てはまるように思います。 例えば、投資信託。 欧米にない日本独自の特異な現象が「新ファンド」の強い人気です。 高利回り債投信、ブラジルレアル投信、豪ドル債投信、インフラ投信etc 新しいテーマが次々と登場し、実績がない新ファンドが売れ筋上位に並ぶ現象が日本では続いています。

日本人の豊かな発想で、魅力ある投信を作り続けているといえば聞こえはいいですが、証券会社や銀行が「売りやすいファンド」の販売を優先している結果ともいえます。 新発売の投信を買うのが悪いわけではありませんが、投信は過去の実績を見た上で選ぶべきです。

実際、アメリカの個人は最低3年程度の運用成果があるファンドを選んで購入するのが通常。 結果、数十年の実績を持つ投信が今でも売れ続けているのです。 アメリカのアクティブ運用株式投信で残高1位の米キャピタルのファンドは設定から41年、残高3位の米フィデリティのファンドは48年が経過しています。

「日本では実績と残高が比例せず、長年隆々と続くロングセラーのファンドが少なすぎる」 このガラパゴス現象、大きな問題だと思います。

短期間で商品を乗り換えれば、顧客にとって手数料の負担が大きくなる、そしてその手数料が販売会社である銀行や証券会社の収入になる・・・ このあたりの日米の差が、投信残高の差(日本は残高100兆円、アメリカは2000兆円)に表れているように感じます。

このガラパゴス現象、いつまで続くのでしょうか?

投資しない国 日本

マネースクールUNOの岡です。

「私の貯蓄額って、他の方から比べると少ないですか?」
「同じ世代の給与の平均は、いくらですか?」

こういった質問をよく頂きます。
やっぱり、周りの人のお財布の中身って、気になりますよね。
そこで今日は、日本の周りの国々の人たちの「財布の中身」について少し見てみたいと思います。

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日経新聞社が、アジアの主要都市(中国、インド、インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、シンガポール、韓国、日本)に住む20歳代の男女を対象に調査した「アジア10カ国の若者調査」によれば、平均月収が最も高い国はシンガポールで、約36万円。

2位が韓国で25万円、3位に日本が入って22万円、4位が中国で16万円となっています。

ところが、日本の若者で「過去1年に経済的に余裕があった」と答えた人は10か国中で最低の25%。

また「3年後に同世代の人より生活レベルが上になっている」とみる人も、日本人が最低の28%となっています。

加えて、「収入に満足している人」18.5%、「仕事に満足している人」28%、「恋人・配偶者との関係に満足している人」32.5%と、これらも項目もすべて「アジア最低」の結果となっているのです。

日本の若者は、アジアの国の中で給与水準が決して低くはないにもかかわらず、アジアの中で一番「貧乏感」が高く、生活への「満足度」が低いという、驚きの結果です。

さらに同調査では、「投資」対する日本の若者の意識の低さも浮き彫りとなっています。
マレーシア 、シンガポール、インドでは、都市に住む過半の若者が、投資をしています。
それに比べ、日本の若者の投資している人の比率は18.5%と、格段に低い数字となっています。

株式や投資信託など金融商品を持っている人は、マレーシアの60%が最も高く、インドは52.5%、シンガポールは50.5%。中国、タイ、フィリピンも4割を超える数字となっているのです。

なぜアジアの若者は積極的に投資をするのか?

3年後の生活は「人並みよりも上回る」と答えた人の割合が、インドネシアやベトナム、フィリピンでは8割を超えていることを考えれば、「景気は良くなる」という自信を強く持っているからこそ、投資意欲が高いといえると思います。

では、なぜ日本の若者は投資をしないのか?

それは、日本人が自信を無くしてしまったからかもしれません。

「失われた20年」
日本経済が安定成長期終焉後である1991年(平成3年)から約20年以上にわたり低迷した期間を指します。
この20年間の間で、日本の若者はすっかり自信を失ってしまったかのようです。

でも皆さん、私達日本人は、自信を失う必要はないと思います!

日本は個人金融資産約1600兆円(アメリカに次いで世界第2位)を持つ、お金持ちの国です。
問題なのは、その54%が預貯金に眠っていて、この比率が10年以上ほとんど変わって
いないと言う事実です。

これに対し、アメリカの個人金融資産のうち、預貯金の比率は15%程度。
実際に、投資信託の保有比率は1980年の1割以下から4割超に拡大しています。
預貯金に偏ってしまっているのがまずいからこそ、「貯蓄から投資へ」の掛け声のもと、日本ではNISA(少額投資非課税制度)がスタートしたのです。

投資をする事が全てとは言いませんが、正しい投資運用でお金が増える実感を得ることが出来れば、少なくとも、自信を取り戻すきっかけになると思います!

日経新聞にはこんなコメントがありました。
「シンガポールで飲食業を営むリーさん(29)は約1年前、4000シンガポールドル(約34万円)を元手に投資を始めた。現在の投資資産は6000シンガポールドル。『まだまだ少額だけど、将来はマイホームを買えるくらいまで増やしたい』と夢は大きい」

さて、冒頭の質問。
周りの人のお財布の中身は確かに気にはなりますが、財布の中身だけでなく、いろんな人のお金に対する意識や、お金の使い方、貯め方も気にしてみてはどうですか?

今まで見えなかった「夢」が見えてくるかもしれませんよ。

                                       (岡 知宏)

「見直し=ガマン」 それって悲しくないですか?

マネースクールUNOの岡です。

2015年度税制改正関連法が3月31日、参院本会議で可決、成立しました。
「国会ことなんて、むずかしくて私には関係ない」とは思わないで下さいね!

この2015年度税制改正関連法で、2017年4月に消費税率が10%に引き上げられることが正式に決定したのです。
昨年4月に5%から8%に上がった消費税。
そもそもは2015年10月から10%に引き上げられる予定でしたが、昨年11月、安倍首相が衆議院の解散表明と同時に、引き上げ時期を延期しました。

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なぜ延期したのか?

簡単に言えば、「ここでさらに消費税を上げれば景気が腰折れし、生活が苦しくなる可能性がある」という理由からです。

ところが今回の決定では、景気が悪くなれば増税を延期できると言う「景気条項」は削除されました。
つまり、「仮に景気が悪くなろうが生活が苦しくなろうが、消費税は再来年から10%に上がる」と言うこと。

消費税が5%から8%に上がって1年、皆さんは日々の生活に何か変化がありましたか?

ライフネット生命保険が調査した「消費増税から1年。2015年、今年こそ見直したいものに関する調査」によれば、多くの日本人は「消費税が上がり、いろいろなことを『ガマン』」したようです。

消費増税以降、実際に見直して節約したもののトップは、「外食・飲み会費」で55.8%。
以下、「衣類・雑貨費」が45.1%、「家庭の食費」が40.9%、「旅行などの娯楽費」が
35.9%などと続いていて、日々の生活で何かを我慢する「ガマン型節約」が上位を占めています。

さらに、2017年4月からの10%への消費増税に向けて、今年(2015年)見直したいものを
尋ねたところ、「外食・飲み会費」が59.3%、「衣類・雑貨費」が43.3%など、「消費税がさらに上がれば、今以上にもっともっと『ガマン』する」との結果になっています。

「見直し=ガマン」
これって、悲しくありませんか?

 

10%に上がることが決まった日本の消費税ですが、今後何パーセントまで上がるかはわかりません。
ただ、日本には借金が約1000兆円、国民1人当たりに直せば約800万円の借金が存在します。

この莫大な借金を返すための国の収入は、税金のみです。
欧米諸国の消費税が既に20%である事実を考えれば、日本の消費税もいずれ15%、20%と上がっていっても不思議ではありません。

消費税が上がっていくに従い、日々の生活をガマンし続けるのならば、とても悲しいことだと思います。

そもそもお金を貯めていくためには、収入を上げ、支出を下げるしかありません。
ガマンすると言うことは、「支出を下げる」ことなのですが、収入を上げることが出来れば、「ほどほどのガマン」でいいはず。

ところが、今の時代、勤労所得と呼ばれる給与はなかなか上がりません。
いつの間にか、日本人は給与アップをあきらめてしまったようにも感じます。

となれば、これからの時代、お金でお金を増やす「金融所得」の必要性が高まっていくはずです。

超低金利が続く現代においても、正しい投資運用で「お金って増えていくんだ!」と言う実感が持てれば、ガマンしないで外食やおしゃれにお金を使うことが出来るはずです。

ただ、日本人は「額に汗して稼ぐ勤労所得は清らかなもので、お金でお金を増やす金融所得は汚らわしいもの」と言った倫理観を持っているように思います。

でも皆さん、考えてみてください。
例えば、NISA(少額投資非課税制度)。
今回消費税率のアップが決まったように、借金大国である日本は税金が欲しくて欲しくて仕方ないはずです。
にもかかわらず、投資に関して非課税にする制度であるNISAを導入したということは、国民に対して「(金融所得である)投資をしよう!」と呼びかけをしている証拠。
国が国民に対して、いかがわしいものや汚らわしいものを啓蒙する事はないはずです。

「貯蓄から投資へ」

言い古された言葉かもしれませんが、「貯蓄から投資へ」の流れが進むことが、人々の暮らしを豊かにし、日本が活性化することにつながると、マネースクールUNOは信じています。
国民にもっともっと投資を啓蒙するため、11月23日が「勤労感謝の日」として祝日であるように、2月13日を「ニーサの日」、10月4日を「投資の日」として祝日にするくらいの、思い切った政策があってもいいかもしれません。

皆さん、ガマンだけが見直しではありませんよ。
一緒に「金融所得の見直し」もしてきましょう!


(岡 知宏)

本当の意味で「100年安心」な年金って何だろう?

マネースクールUNOの岡です。

2015年4月、16年ぶりに公的年金の支給額が引き上げられます。 2014年度に比べ0.9%上昇、厚生年金を受け取る夫婦二人のモデル世帯では、受給額は22万1507円となり、2441円増える計算です。
ところが、「増えてよかった!」と、単純には喜べません。 実質的には、年金は「減った!」と考えなければならないのです。

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なぜ、もらえる年金が実質的に減るのか?

昨年1年間、消費税がアップしたこともあり、物価は2.7%上昇しました。 つまり、昨年1万円で買えていたものが、今年は1万270円出さないと買えないということです。
ところが、年金としてもらえる額が0.9%しか上がらないということは、1万円に対して90円しか増えていないということ。 1万90円では1万270円のモノを買うことが出来ない、つまり実質的に貰える年金は「減った」と考えなければならないのです。 年金は原則、物価や賃金が上がれば増え、下がれば減る仕組みです。

ではなぜ物価の上昇に比べ年金の上昇率が圧縮されているのか?

これにはおおむね2つの理由があります。
1つは「特例水準の解消」 現在の年金は、過去に物価が下がったときに行われるべき減額が不十分で、本来の水準よりも高い年金(特例水準)が支給されています。 今回は、その是正で0.5%が引き下げられるため、デフレだった過去約15年にわたって本来よりも高い水準だった状態が解消されるためです。

もう1つは「マクロ経済スライド」の実施、少子化と長寿化に伴う水準抑制になります。
マクロ経済スライドとは、そのときの社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みです。

保険料を納める現役世代の減少と、年金を受け取る高齢者の平均余命の伸びを年金額に反映する仕組みで、2004年の年金改正で導入されました。 現役世代の「仕送り」負担を軽くし、次世代に年金制度を引き継ぐ「切り札」とされましたが、デフレが長く続き、物価や賃金が下がったときは実施しないルールがあるため、今までは実施されませんでしたが、昨年の物価の上昇を受け、2015年度に初めて実施され、0.9%が引き下げられます。 (0.6%が少子化要因、0.3%が長寿化要因です)

厚生労働省:マクロ経済スライドってなに? http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/finance/popup1.html

年金額は物価上昇率と賃金上昇率を比べ、低い方を適用します。 物価上昇率が総合指数ベースで2.7%、賃金上昇率は2.3%となったので、2015年度の年金額は賃金上昇分が上乗せされ、本来2.3%増となるはずでした。

ところが、「特例水準解消」の0.5%、「物価スライド」の0.9%がそれぞれ引き下げられるため、この2つのマイナスを差し引いた0.9%の上昇に抑えられたというわけです。
(賃金上昇分2.3%?特例水準解消0.5%?物価スライド0.9%=0.9%)

これは、国民年金や厚生年金など、すべての公的年金が対象となります。 この年金受給額の実質減少、年金を貰っている世代にとっては、ちょっと納得いかない事かもしれません。
ここ1年、スーパーなどでの食品の値上がりが目立ち、なんとなくインフレを意識するようになっていませんか? そんな中、インフレに見合う年金をもらえないのは、たまったもんじゃないですよね。

一方、これから年金を貰う現役世代にとっては、今の年金受給者の年金受取額が
「もらいすぎ」であることに納得がいかないかもしれません。 マクロ経済スライドは、物価が下落しているデフレ環境下では使わないルールがあったため、当初計画の2007年度からの発動は大幅に遅れ、実施まで8年もかかりました。
マクロスライドを予定通り2007年度から適用していれば、年金の支給額は現役世代の収入と比べ54%に抑制できる見通しでしたが、マクロスライドが実施されなかったため、62.7%と高止まりしています。 もし今のままの状態が続けば、今現在30歳の人は、年金を受け取れるようになっても、現役世代の収入の50.6%しかもらえないとの試算もあります。 20代や30代の人が「年金不安」を口にすることにも納得の数字です。

私は、マクロ経済スライドや日本の年金制度改革の是非を問いたいわけではありません。 私達が改めて考えなければならないのは、貰える公的年金の受給額は、時代とともに変化しているということです。
今現在、国民年金の受給額は満額で年間約78万円、ところが1980年の受給額は約50万円、デフレが長引いた日本においてでも、35年間で56%もアップしています。 にもかかわらず、年金不安が叫ばれる中、多くの方が「自分年金」と称して積み立てを行なっている個人年金保険や終身保険は、将来もらえる金額を加入時に固定している「定額型」のものが圧倒的に多いはずです。

一般的な定額型の「個人年金保険」とは、例えば毎月1万円の保険料を払い、30年後から毎年40万円を10年間にわたって受け取れるようなものです。 1万円×12ヶ月×30年間=360万円の保険料を払い、40万円×10年間=400万円を受け取ったとしても、インフレで受け取る時期の物価が上がってしまっていれば、お金は「増えた」のではなく「減った」と考えるべきです。

現時点で貰える金額を固定しまうことは、決して「安心」ではないですよ!

「100年安心プラン」 これは、政府が2004年にマクロ経済スライドを導入した年金制度改革の際に使った言葉です。 公的年金の改革は国が行うことかも知れませんが、個人年金の改革は自分自身で行うものです。
将来の物価上昇に備え、公的年金は株や債券といったものでの「投資運用」をしていますが、定額型の年金保険は、「投資運用」はしていません。

皆さん、本当の意味の安心を、再度考えてみませんか?

(岡 知宏)

 

銀行で投資信託を買うと損をする!?

マネースクールUNOの岡です。

投資信託協会が9月11日に発表した投資信託概況によると、2014年8月末の投資信託の資産
残高は、前月比8542億円増の85兆9080億円で、前月の7月末に記録した資産残高の最高額
を更新しました。

アベノミクスやNISAの影響もあり、投資信託を購入する方が増えているようです。 その一
方で、とても気になる調査結果があります。

それは、金融庁が2014年7月4日に発表した、金融庁モニタリングレポート。

これは、金融庁が管轄している金融機関を1年間にわたり検査した成果をまとめ、公表した
ものになります。この中には、銀行における投資信託の販売実績、そして、販売姿勢が見え
隠れしています。

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金融庁:金融モニタリングレポート
http://www.fsa.go.jp/news/26/20140704-5.html 

以下、レポート内容の抜粋です。

1)投資信託残高の伸び悩み 現在、銀行等を窓口として販売されている投資信託は、残高
基準で全体の4割強の26.9兆円(2013年度末、投資信託協会調べ)に達し、銀行等は、
個人における投資信託を活用した資産形成に大きな役割を担っている。銀行等の投信販売
の推移について、銀行等では、預金残高が2009年度末の589兆円から2013年度末の649
兆円へと大きく伸ばしてきた一方、投信残高は2009年度末の23兆円から伸び悩み、2013
年度末の22兆円まで、ほぼ同水準で推移している。

2)投資信託の平均保有年数の短期化 銀行等における投信残高の伸び悩みがみられる反面、
毎年度の投信販売額および収益は右肩上がりで伸びてきている。 2009年度末に約6兆円
弱だった投信販売額は、2013年度末には約10兆円にまで伸びている。

この2つの事実から推測されることとして、金融庁は「顧客による投資信託の保有期間が
短期化し、乗換え売買が行われている」と、レポートの中で論じています。

ちなみに、金融庁によれば、証券会社を含む登録金融機関全体の投資信託の平均保有期間
は、ここ数年、2.8年(2009年度末)、2.9年(2010年度末)、2.4年(2011年度末)、
2.2年(2012年度末)、2.0年(2013年度末)と、おおむね短期化の傾向。

一方、米国、英国における投資信託の平均保有期間は、2013年で「4.1年」となっていま
す。 さらに、レポートでは、「特定の種類の資産に限定した投資信託、毎月分配型商品に
偏った販売」が行われている点も指摘しています。

銀行等で取扱いのある投資信託の売れ筋推移順位

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(2014年7月4日)より抜粋

この表を見る限り、銀行は「銀行が売りたい商品、かつ顧客が飛びつきそうな商品」の販売
に特化してるように感じます。なぜ私たちは投資信託を買うのか? それはお金を増やすため
です。 毎月分配型であっても、または乗換売買が頻繁行われても、利益が出るのであれば
いいでしょう。 ただし、レポートの中にはこんなシミレーションも記載されています。
シミレーションの前提条件はこうです。  

・2003年3月末から10年間、投資信託で資産を運用する
・2年ごとに投資信託を乗り換える(乗換え回数は4回)
・乗換え時には、その時々に最も人気のあった投資信託に乗り換える

このシミレーションの結果、2003年からの10年間で投資した資産は3%減少(分配金受取
のケース)、年平均リターンで示すとマイナス0.3%となりました。

つまり、「銀行の言う通りに投資信託で運用すると、損をした」ということ。 この事実を、
国の機関である金融庁が、公的なレポートで公表しているのです。

ちなみに、金融庁レポートでは、売れ筋投資信託の試算結果とは別に、試算と同じ期間に
米国・英国それぞれの国内・国外、株式・債券で分散投資を行うバランス型投資信託を購入
し乗換え売買せずに10年間保有し続けた場合の収益試算も行っています。

それによると、米国・英国のファンドの年平均リターンは、米国Aファンドで12.7%、
米国Bファンドで16.1%、英国Cファンドで13.2%、英国Dファンドで13.6%と、先ほど
のモデルケースのマイナス0.3%に比べて高い結果が得られることを示しています。

投資信託を買うことが悪いことでも、損をすることでもありません。 我々も、資産運用の
手段として、投資信託を提案します。 要は、買い方であり、運用のやり方なのです。

ただし、残念ながら今の日本の金融機関は、「売り手の論理」のみが優先され、正しい運用
が実践されていません。 また、正しい運用方法を教えようとしていないようにも感じられ
ます。

「商品を選び買うことが資産運用ではない、買ってからどうするかが資産運用である」
マネースクールUNOを通じて資産運用に取り組むクライアントには、こう伝えています。

正しい方法を伝え、学ぶ場所を提供することが私たちの使命。 そして、それを継続すること
で、きっと既存の金融機関の姿勢も変わってくるはず。

そう、私は信じたいです。

皆さんはこのレポート見て、どう思いましたか?

(岡 知宏)