私たちと金融機関の『大人な関係』

マネースクールUNOの倉田です。

昨今の景気回復により、多くの企業の「お財布」の中身に余裕が出てきています。 お金に関してはどこかに置いておいても増えない状況は企業でも個人でも同じです。

多くの企業が余ったお金の使い道を考え始めました。

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古くなった機械設備を新しくする事にお金を使う企業。 配当や自社株買いなど、稼いだ利益を株主により多く分配する為にお金を使う企業。 お給料やボーナスUPに回し、従業員の士気向上にお金を使う企業。

そんな中、新たな事業や地域に進出し、未来の新たな「収入源」を獲得する為にお金を使う企業もあります。 皆さんの身近な金融機関も同じ様に新たな分野・サービスへの取組みを始めています。

・三井住友FGによる米シティグループの日本国内の個人銀行部門買収
・横浜銀行と東日本銀行の統合
・ゆうちょ銀行、野村HD、三井住友信託銀行による個人金融資産運用会社を共同で設立
・東京海上HDによる米保険大手HCCの買収

買収・統合で大きくなり、提携など得意分野を持ち寄ることによる相乗効果。 最終目的は金融機関の体力や稼ぐ力そして知名度を向上させる事です。

過去にも色々な異なる業界・企業の文化が交じり合い、私たち利用者に対し「新たな金融サービス」が提供されるように進化してきました。 銀行・証券・保険の垣根が低くなり、ひとつの金融機関の店舗に行くだけで様々な金融分野のサービスを受けられる様になったり。 家に居ながらインターネットを利用し店舗・ATMと同じサービスを受けられたり。 新たな特徴を持った多くの新製品・新サービスが次々と開発されたりしています。

日々進化する「金融サービス」 その一方、サービスを受取る私たち利用者は同じ様に進化できているのでしょうか?

いまだに多くの日本人は金融機関の店舗でこう聞きます。

「何か“良い”(有利な)商品はありませんか?」

日頃の買い物、例えばスーパーで食材を買う時は全く異なります。 「最近、家族全員が忙しく外食中心だったから、今日は野菜中心の献立にしよう」 「明日は子供の遠足でお弁当を持たせるから、あの子の好きな物を中心に色取の華やかな食材を買って帰ろう」 「今朝から体調が悪かったから、胃腸に負担が少ない消化に良くサッと作れるメニューにしよう」 と言うように、自身の目的・状況に合わせ自分で考えて選択しています。

スーパーのレジや巡回している店員さんに「何か良い物ありませんか?」といちいち聞いてから買い物する人はいません。

生まれた時からインターネットが普及していた若い世代は、デジタル機器の操作や情報取得の能力は格段に高くなっていると言われています。 しかし、現在売れている・人気になっている物やサービスのランキング、他人が使った時の評価・評判の情報取得が中心です。

「将来の自分はこうなりたい!だからこういう商品やサービスが必要だ!!」 と言う視点に立った選考・選択する力は弱く、こと『お金』の分野に関してはその傾向は顕著だと感じます。 本当に金融機関の営業員さんに聞いた話に矛盾や落とし穴は無いのか? その商品・サービスは私たちにとって良いのではなく、金融機関にとって良いものになっているのではないか?

特に「その商品は、サービスは本当に自分自身にとってどうのか?」については、両親や会社の上司などの周りの他人が判断するのではなく、自分自身でしか最終判断はできません。

判断をする為には学び違いを知る必要があります。 子供の様に何でも大人の言う通りに行動・選択するのではなく。 お金について学び、自らの未来を考え、自ら選択できるようになる。

そんな金融機関と皆さんとの間に、成熟した『大人な関係』を築けるようになっていけたら・・・ 自分の未来の見え方が大きく変わるかもしれません。

 

(倉田壮一)